久々に最低と思える映画を見た。人知と人工知能が激突する？ほとんど戦ってないしｗほとんどは、シェルター内の身勝手な争い。実に面白くなかった。

これは男性向けに書かれた話だろうか、女性向けに書かれた話だろうか。１人の女性を好きで好きで仕方がない男の華麗な人生と破滅を、見届けた一般人の映画。若くして莫大な財を持ち、洗練された社交術、成功者としてすべてを手に入れている男だが、誰もその素性を知らない男、ギャッツビー。皆が彼はどんな家系の出身で、どうやって育ち、どの大学で学び、どんな仕事をしているのかと訝しんだが、その正体は、ただ一人の女性を情熱的に愛しただけの青年だった。富や名誉はすべて彼女にささげるためのもので、ただシンプルに彼女を中心に世界が回る。人間は、どんな希望を持って生きれば最高なのだろうか。誰かを愛し、愛されること、それがどれだけ果てしなく、得難いかと思わせる映画だった。

観てよかった。それだけです。

愛に失明し人生に溺れてしまった男の話だ。論理的な註釈を言うと主人公にしか非はないんだが、それを間接的に起こした彼女の罪は重いと思う。期待させて、ただ待っているだけ。罪深いよ。女が魔女というのがよくわかる。

良い感じにオジさんになっていったディカプリオもカッコいい。そんなオジさんの、膨大なお金をかけて1人の女性を思い続けた強烈なストーカーのお話しでした。デイジー役がそこまで見惚れるほどの美しい女優さんじゃなかったのでギャッツビーが心酔してしまう様子に若干冷めてしまうのが難点。娘を産んだ女性が一切の母性を表現することなく、夫と愛人の間を右往左往しているのも違和感。夫があんな下品な安っぽい愛人を抱えていたことも違和感。結局類は友を呼ぶのか、血統の良い良家の夫婦共に…人間的にはクズでしたというオチ。ギャッツビーもストーカーが過ぎるところはあったが隣人のニックという本当の自分を思いやってくれる友達と人生の終盤に出会えたことは大変良かった…。しかしアメリカ人のパーティ好きには辟易しますね。ドンチャン騒ぎが本当に好きなのね…音楽と酒とオシャレと腰フリダンスと（笑）パーティの喧騒のあと、虚しく散らかった空間はギャッツビーの人生そのものでしたね。その場その場できらびやかに演じていくだけの不安定な時間。結局は恋愛も、窓を開けた時の木の葉のように飛び散りましたとさ。デイジーを見ていると「女心と秋の空」という言葉がやたら浮かびました。

大恐慌前夜の大富豪の話なのでエコノミカルな話を期待したが視たらメロドラマだった。(原作小説の事は知らない)おまけに前フリが一時間半位かかる。2時間強の映画で。唯一の救いは破滅型主人公ディカプリオの演技が際立って良い事。ブラッド・ダイヤモンドもそうだけど、本当に破滅型主人公がハマる役者だね。

あらすじも読まずに見ていて、最初はあまりにもギャツビーがミステリアスだからこれは壮大な詐欺が行われるのではとドキドキしていた。だからこそ、これが恋愛映画だったことにびっくりしました。恋愛映画としてみても、これも賛否別れそう。ストーリーもなぁ・・誰もかれも欲しがるばかり。そして結局、誰一人として幸せになってない。そこが肝なのだろうけれど、私はあんまり好きじゃなかった。それにしてもレオ様の演技力はやっぱりすごい。途中のお茶会シーンはこっちまで緊張してしまった。

お茶会は最近では一部でしか馴染みがないかも知れませんが、やはりお茶会の雰囲気は好きです。この映画でもそれがとてもよく描かれており（もちろん豪華すぎる部分はあります）、またギャツビーの一途で繊細な愛を表しているシーンだと感じます。このお茶会以降はどんよりとした重苦しい悲しさが徐々に押し寄せてくるので観ていて疲れてしまいます。さすがフィッツジェラルドと思いました。他の方々が書かれているように狂騒の20年代という雰囲気を再現できているかと言えば疑問でした。特に音楽は完全に近年の音楽ばかりで雰囲気を壊している気がしました。

20世紀アメリカ文学を代表する作家F・スコット・フィッツジェラルドのこれまた、アメリカ文学を代表する作品第2位に選ばれている「グレート・ギャツビー」の映画化作品。本作は2013年作品です。監督:脚本:バズ・ラーマン。ギャツビーをレオナルド・ディカプリオ、彼をモデルに小説を書く隣人で友人にトビー・マグワイア、婚約者だったが人妻となった恋人にキャリー・マリガン。製作費が1億450万ドルと巨額で、それはそれは豪華絢爛な映画です。バズ・ラーマン監督らしい《過剰なほどのイメージの洪水》パーティー場面(シャンパン、オードブル、女性たちの衣装、飾り花、バンドマンやダンサーたち)パイプオルガンのある教会みたいな部屋もある。ギャツビーは高貴な家柄と匂わせているが実は密造酒で儲けた成金。成金と言ったってロックフェラー財団みたいな規模で・・・お金かけまくった映画だと、呆れてしまう。ギャツビーは初恋の人・デイジー(キャリー・マリガン)には盲目で、デイジーの幻に惑わされてる実はうぶな男。家屋敷、プール、派手なパーティーも、すべてデイジーを手に入れるため。デイジーの心を取り戻したギャツビーはデイジーの夫・トム(ジョエル・エガートン)から、デイジーを合法的に奪い妻にする話し合いの席。デイジーは激しく動揺する。彼女はほんの火遊びか、夫への当てつけだったのでしょう。動揺してスピード運転して飛び込んできた女(夫の愛人)を、跳ねて殺したのも実はデイジーの運転。トム(デイジーの夫)の入れ知恵で、ギャツビーを射殺する殺された愛人の夫。ギャツビーは命を落としてしまうのです。【成り上がり男の成功と挫折の物語り】設定は違うけれど、アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」と似通った点もあります。人は皆、金持ちになりたい、有名になりたい、美しい恋人がほしい、そして幸せな家庭を築きたい、そう願うけれど、それが叶って満たされる小説は文学にも映画にも、なり得ないでしょう。1974年作の『華麗なるギャツビー』の主役は、ロバート・レッドフォード。本作のディカプリオは闇を感じさせる深みがあって、やはり千両役者でした。